Jaguars Note

NFL Jacksonville Jaguars(ジャクソンビルジャガーズ)の応援ブログ

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【2024】FA-Offense-

さて合法タンパリング期間が始まりJAXは初日から積極的に動きましたが、現在FA第1波が終わったといった感じで落ち着いてきました。JAXはベストとはいえないかもしれませんが堅実な補強となったのではないかと思います。

今回はオフェンスの新メンバーについてです。

Mitch Morse

2015年にKCにドラフトされ、OC Doug Pederson(現JAX HC)の下でプレーし、ルーキー契約が終わると当時のNFL最高給CとしてBUFと契約しました。そして5年間で77試合(+プレーオフ10試合)に出場し2022年には初のプロボウルに選出されています。2023年は全試合に出場しQBプレッシャー31回、サックは1回のみ。まだ契約は残っていましたがBUFのキャップ事情からFA開幕前にリリース、その後他チームと競合しましたがJAXとの契約が決まりました。

Pedersonについて、コーチとして以上にその人柄の印象が強く、非常に親しみやすく遠慮なく話せたとのことで、今回JAXに来たのもPedersonの存在が大きいとのことでした。また、すでにFortnerとも話をしており、お互い競争しつつ成長することを楽しみにしている、と言っていたようです。

2023年のスタッツを見ると正直微妙でQBプレッシャーはFortnerより多くキャリアワーストでした。ただもしかするとJosh Allenが比較的長めにボールを持つことも影響しているかもしれません。少なくともFortnerより悪いなんてことはないと思います。

リーダーシップも十分ですし、スターターとしてOLをまとめて率いてくれると思います。これで両Gの負担も減り、Scherffも同期の隣で本来の力を発揮できればいいのですが。そしてあわよくばこれが刺激になってFortnerが覚醒してくれれば長期的な答えにはなるかもしれませんが、これには全く期待していません。

下に彼のプレーを置いておきます。元ポストを見るといろんなプレーが見れます。

契約

〈〉内は同ポジション内での順位

期間:2年(2026/UFA

総額:10.5M〈20位〉

保証:7.0M(サインボーナス + 2024年のベースサラリー + 2025年のベースサラリーのうち1.5M)〈14位〉

年平均:5.25M〈16位タイ〉

契約内容も素晴らしいと思います。32歳と下り坂ではあるものの元プロボウラーで大きなケガなくほぼフル出場できている選手と考えれば安いと言っていいのではないでしょうか。スタッツや年齢を考えればCushenberryも魅力的でできればTENには行ってほしくなかったですが、彼は2倍以上するので他のニーズを考えると金額がでかすぎたと思います。できれば来年あたりのドラフトで後継を指名してスムーズに繋げていきたいですね。

Gabe Davis

CHIからも似たようなオファーがあったようですが、地元であること、馴染みのあるWRコーチなどからJAXを選んでくれたようです。

本名はGabriel Davisですが、愛称のGabe Davisで表記されることが多く、日本ではガブちゃんなんて呼ばれたりもしています。媒体によってGabrielGabeで違うので検索するときに面倒です。できればどっちかに統一してほしいのですが…

地元フロリダ州のUCF出身で2020年に4巡でBUFに指名されました。6-3とサイズがあるWRで、40yds自体は4.54sと速くないですがディープスレッドとして結果を残しています。

特に印象に残っているのはやはり2021-2022シーズンのDRでのKC戦でしょう。とても白熱した試合でしたが、その中で10Tgt、8Rec、201Yds、4TDと爆発的なスタッツを残しました。

その試合からもわかるように彼はまさにBoom or Bustを体現したような選手です。Xのコメント欄も見てたんですが、BUFファンからの評価は概ね以下のような感じでした。

長所&擁護するコメント
優秀なディープスレッド
プレーが崩れた時の対応がいい
ランブロッカーとして優秀
OCの使い方が悪かった
ハードワーカー
ロッカールームでのリーダーシップ
2023年にはチームメイトの投票でキャプテンに選出
短所
一貫性がない、消える試合が多い
ドロップが多い
ルートランニングを間違える
INTを誘発する
セパレートできず限られたルートしか走れない
全部Allenのおかげ

確かにスタッツを見ると今まで71試合に出場して100yds以上獲得した試合は8試合(11.3%)、一方0ydの試合は12試合(16.9%)あります。2023年に限れば5試合(29.4%)で0ydです。BUFファンが言っている「半分は試合から消える」というのも大げさではないかもしれません。また50yds以上の試合は33.8%でした。ちなみに2023年のJAXのWRと比較するとRidley 47.1%、Kirk 58.3%、Zay 33.3%、Engram 52.9%でした。もちろんいろいろな要素があるので単純には比べられないですが不安な数値ではあります。ちなみに2022年のZayは50%とWR2としてフル稼働すれば結構活躍してくれていました。Ridleyがよく消えてたイメージでしたがそれも正しかったようです。

ドロップについてもJAXのWRは毎年非常にドロップ率が高いので心配ではあるのですが、一つ話すとすればJAXに来る前のEngramに同様の懸念がありました。むしろ彼の方がその懸念は大きかったように思います。ところがJAXに来てから彼はチーム一番のシュアハンドでドロップ率も全TE中でも非常に低い数値となっています。もしかしたら環境の変化などでEngramのようにドロップ率が下がることもあるかもしれません。WRコーチに関しては元BUFのChad Hallなのでそれによる改善はないでしょうがEngramになにか教えてもらえるといいですね。

ルートランニング関係はもう頑張ってもらうしかないでしょう。走れるルートが少ないなら彼を活かせるような使い方をPress Taylorに考えてもらわないとですね。彼はRidleyも活かせていなかったとのことですしここも不安ポイントです。

あとは以前のQBがLawrenceよりも格上のAllenだったことも大きいですね。上で言われているようにAllenだからこそのパスというのも多かったと思います。Allenが逃げてプレーが崩れてからのパスも多かったようですし、それがなくなったらなにもできなくなるのでは?という不安もあります。

と考えていると不安が強いですが、最後にいいスタッツとプレーも紹介しておきます。

Davisがとったら76.7%が1DかTDとのことでこれは2020年からリーグトップのようです。とにかくビッグプレーメーカーであることは間違いなさそうです。

非常に不安定な選手なので今の時点でスタッツなどの予想もしにくいです。Engramのときのようにいい方に転んでくれることを祈るしかないですね。ちなみにRidleyの代わりに、と獲得したわけではなくあくまでWR3としてだと思いますので、このあとWR1の補強は必須だと思います。

今までJAXにはディープスレッドと言える選手がいませんでした。そのため、OLの影響もありますがロングを狙うことはほぼなく早いタイミングのパスで繋いでいくという感じでした。相手もそれがわかってくると奥をケアしなくてもいいためカバーもしやすかったのではないかと思います。ここでDavisがディープゾーンを攻めてくれればエリアを広げることができるのでパスも組み立てやすくなるのではないかと思うので、そんな感じで機能することに期待します。

怪我歴

あまり大きなケガはありませんでしたが、2023シーズンはWeek 18のMIA戦でPCL(後十字靭帯)の捻挫でプレーオフ2試合を欠場しています。明らかな損傷ではないため影響はないとは思いますが注意は必要そうですね。

契約

〈〉内は同ポジション内での順位

期間:3年(2027/UFA

総額:39.0M〈22位タイ〉

保証:24.0M(サインボーナス + オプションボーナス + 2024年・2025年のベースサラリー)〈20位〉

年平均:13.0M〈22位タイ〉

巷ではまたoverpayと騒がれています。これに関しては正直ギャンブル要素があるのでいい面が出ればお買い得、悪い面が出ればoverpayとなると思います。Engramのときのように1年お試しでよかったから延長という手が使えないのでダメだった時のダメージはそれなりに大きいです。契約がちょっとわかりづらくて考え方がこれであっているのかわかりませんが、これだと2026年のカットでトータル14.6Mのデッドマネーで13.0Mのキャップセーブ、2026年のキャップヒットは4.2Mとなるんでしょうか?その後も4.2M、4.2M、2.0Mでデッドマネーが続くと。契約関係は難しいですね。あとは速報ではMAX50Mみたいな話もありましたしインセンティブはついているのかもしれません。

Devin Duvernay

これは狙いも明らかな契約ですね。JAXにはJamal Agnewというリターンスペシャリストがいましたが、今年FAで流出となりました。Agnewは素晴らしいリターナーだと思いますが、再契約だと年齢とサラリーが合わなくなってくるとかケガが多いからでしょうか。まだAgnewが売れていないところを見ると安く契約できるならそれでもいいような気もしますが…

Texasから3巡でBALに指名され、主にリターナーとして出場し、2021年にはプロボウル、All-Pro 1st、2022年にもプロボウルに選出されています。昨年スタッツを落としているところは少し気になるところです。

まぁ全体としてアップグレードになるのかはわかりませんが、Agnewの抜けた穴は最低限埋めてくれるでしょう。WRとしても同じような使い方をされるのではないでしょうか。ドロップ率とファンブル率が低いというのは大きな長所ですね。Agnewはこの2点で大きく評価を落としていると思うのでここが改善するならWRとしてはそれだけでもアップグレードだと思います。

怪我歴

2023年のWeek 14のLAR戦に背中を痛め、その後IR行きとなりレギュラーシーズンは残りの4試合を欠場。しかしプレーオフには回復し戻ってきているようです。

契約

〈〉内は同ポジション内での順位

期間:2年(2026/UFA

総額:8.5M〈61位〉

保証:5.7M(サインボーナス + 2024年のベースサラリー + 2025年のベースサラリーのうち1.2M)〈55位〉

年平均:4.25M〈49位〉

契約もAgnewのものより安価ですし特に問題ないと思います。

まとめ

オフェンスはRidleyのTEN行きやDavisの契約で賛否ありますが、概ね悪くない動きではないでしょうか。これでドラフトでの補強ポイントもはっきりしそうですね。

オフェンスはWR1、控えOL(来年以降のスターター候補)が補強できれば十分ではないでしょうか。特にWR1については全力で獲りに行ってほしいですね。OLは長期的なのはHarrisonClevelandのみですので、C、G、Tどれでも将来を担えそうなポテンシャルの高い選手を指名してほしいです。