さてドラフトまで1週間を切りましたね。界隈も盛り上がりを見せています。自前のビッグボードだったりモックだったり考えている人が多くてすごいなぁと思います。自分にはそんな知識は残念ながらないので、JAXの現在のRosterから個人的な補強すべきポイントを話していこうと思います。
ポジション別の現状と予想
QB
補強優先度：低
指名予想：なし
期待するもの：3番手・来年以降の2番手候補
昨年後半に大きく調子が落ちた原因の一つがLawrenceのケガです。2番手のBeathardにはやはり全く期待できず、無理に出場するも明らかに動きは悪かったようです。そういった背景から今年は今まで比較的軽視していたように思うバックアップの獲得に動いたのだと思います。
Jonesが2番手になるでしょうし、Beathardはカットかもしれません。ケガを見越して3枠にするかもですが、確かルール改訂で3rdQBはPSからでもいけるようになったという情報があった気がするのでPSに一人置いて2人体制にする可能性は高いと思います。
ドラフトでは3番手、もしくは来年Jonesがいなくなる可能性に備えて来年以降の2番手を狙っているのだと思いますが、すでにJonesに6巡を使ってしまっているのでUDFAでしょう。Rattlerはさすがにどこかで指名されると思います。SamfordのHiersはPro DayとTop30 Visitの両方で接触しておりかなり興味を持っているようですので獲得はあるかもしれません。
RB
補強優先度：低
指名予想：6～7巡
期待するもの：3番手争い・STer
昨年3巡でBigsbyをとってしまったのでさすがに今年はないでしょう。Etienneの健康を考えればキャリーを減らしたいのでBigsbyの成長に期待です。Cが補強されたことで変わってくれることに期待します。
3番手のJohnsonは悪くないと思いますが、RBは下位やUDFAでもいい選手が残ることがあるので下位なら1人くらいはいいと思います。下見している選手もMarShawn Lloydを除き下位～UDFA予想の選手です。今年のRBは不作とのことなのであまり期待はしていません。Baalkeが血迷って5巡以内に指名しそうな気がして怖いです。
WR
補強優先度：最高
指名予想：1～3巡 or トレード
期待するもの：WR1候補・スロットではなくXタイプ
昨年のWR1のRidleyが抜けてしまったことでエースが不在となりました。スロットはKirkやTEのEngramなどトップレベルの選手がいるのでいいと思いますが、アウトサイドでCBと勝負できるような選手がいません。ZayとDavisではさすがにきついです。
BurrowにはChase/Higgins、HurtsにはAJ/DeVonta、AllenにはDiggs、PurdyにはAiyuk/Deeboなど勝ててるチームにはほぼ絶対的エースが存在します。例外はあの赤いチームとBALでしょうが、あれはQBが特殊だからでしょう。
となるとLawrenceにも用意してほしいです。Ridleyは約2年のブランクからの復帰直後でありかつJAX在籍も去年だけだったのでLawrenceとも合い切らず微妙な結果になってしまいました。2年目でスタッツが伸びることが期待されましたが残念でした。
ドラフトで上位指名するなら、トレードアップしてTop3WR、17位でBrian Thomas Jr.、トレードダウンしてAdonai Mitchell、2巡でXavier Legette、Troy Franklin、Roman Wilson、3巡でDevontez Walker、Javon Bakerあたりでしょうか。ただBaalkeは上位でWR指名したことないんですよね。
Odunze、Nabersとは接触があり、最近JAXがNabersをかなり高く評価しているみたいな噂もありましたが、トレードアップは先日のBaalkeの会見で確かアップするとしても12位くらいまでのような発言があったこと、対価が大きくトレード相手も見当たらなそうなことなどからは現実的ではないと思っています。
17位でのBrian Thomas Jr.はありだと思いますが、ボディキャッチャー、ルートツリーが限られる、体格を活かせていない、RACが弱い、など不安要素はあります。Adonai Mitchellは人によってかなり好みが分かれるようですが、確かに身体能力は抜群でドロップ率も低いんですが、ルートランがいまいちでバスト感が漂うので個人的にはあんまり惹かれないですね。
2巡で推すのはやっぱりLegetteですね。最終年しか活躍していない、というのと年齢は懸念点ではありますが、あのサイズ、身体能力の高さ、RACの感じはAJっぽさも感じてしまいます。リスクのある選手ではあるもののハマればエースになり得ると思います。
Devontez WalkerとはPro Day、Top30 Visit、Virtual Meetingと何度も接触していることからかなり気に入ってそうですが、サイズや身体能力はあるもののドロップが多くなんとなくバスト感が漂っていて、あまり信頼できるターゲットにならず中途半端な選手になりそうです。
またトレードも噂されています。一時期Aiyukの話が出てましたが今は下火になっています。されるとすれば当日だと思うので注意が必要そうです。Higginsもなくはないですが、より可能性は低そうですね。
とにかく中途半端なWRはすでにいっぱいいるのでいりません。下位指名だとしても無難でRoster当落線上みたいな選手ではなくWR1の可能性を感じる選手をとってほしいものです。
TE
補強優先度：低
指名予想：なし
期待するもの：なし
Engramは言うことないリーグ屈指のレシービングTEですし、残りの2人はブロッキングTEという布陣。
昨年の2巡で指名されたStrangeは予想通りの働きでした。2巡の価値なし。擁護できません。今後もそれに見合う活躍をすることはないでしょうが、せいぜい少しでもダメージを減らすために貢献してほしいところです。悪いのはStrangeではなくBaalkeですが。
その後何に使うのかよくわからないDeguaraを拾って、さらにIPPでオーストラリアンフットボールという動画を見てもよくわからない謎のスポーツ出身の選手を連れてきました。サイズがあって身体能力も高そうなので、即戦力にはならずとも試合に出れるくらいになってくれれば嬉しいですね。あまり期待はしないようにしておきます。
ということで頭数は揃っていますし、今年はBowers以外は非常に不作なので指名は不要だと思います。
OL
補強優先度：中～高
指名予想：4～7巡で数人
期待するもの：今年のOTの控え、ポジション問わず将来のスターター
現状はMorseとの契約、Clevelandとの延長でとりあえずスターターは確保できました。正直不安はありますがCの改善でどこまでよくなるかは気になるところです。
来年以降を考えると、まずScherff、Cam、Littleの契約が切れます。さらにMorseもそれなりの歳ですし2年契約です。現時点でそれを埋められるだけの選手はいませんし来年それを全部埋めるのは難しいので今のうちから考える必要があります。
去年こそ上位を無駄遣いしていますが、JAXには本来上位で指名してベンチを温める余裕はなく即戦力を指名すべきです。OLはローテーションするDL、EDGEとは違い、スターターにケガ等がない限り出番はありません。よって基本は2日目までは他ポジションのスターターをとって、3日目に将来のOLのスターター候補を探すのがいいかと思います。BaalkeもOLは4-5巡でスターターが見つかる、と言っていたのでそれを狙っているんじゃないでしょうか。1巡OT論もありますが、今年を考えるならば他を優先した方がいいと思います。
DL
補強優先度：高
指名予想：1～3巡
期待するもの：パスラッシュのかけられる3テクDT
開幕前に契約延長しキャンプでも非常に調子のよかったHamiltonは脊椎の膿瘍？で離脱し、復帰してからも全く調子が上がらず。その他Fatukasiは加入してからずっと期待外れ、RRHも3.5サックでチーム3番目も去年後半のよさは見えませんでした。控えも光るものは感じず。
PRWRを見てもわかるように圧倒的にパスラッシュがかけられていません。これはまずいです。Armsteadの加入によって明らかに改善したと思いますがまだ足りません。FAでCalais Campbellなど加えるのはありですが、ドラフトでも確保しておきたいです。
1巡使うならJer’Zhan Newton、Byron Murphy IIでしょう。17位で指名できる可能性は十分あると思います。2～3巡ならBraden Fiske、Michael Hall Jr.、Ruke Orhorhoro、Kris Jenkinsあたりがいいですね。どこかで1人は指名してほしいです。
EDGE
補強優先度：高
指名予想：2～5巡
期待するもの：EDGE3
スターター2人は合わせて27.5サックと頼もしいです。10サック以上が2人いるチームは4チームのみで2人のサック数ではJAXがトップです。Walkerも成長してますし、今回4-3への変更に伴いより本来の能力を活かせるはずなのでもう一段階成長してくれるといいですね。
ただ問題はそれ以降です。上述のトップ2人のサック数がトップにも関わらずチームのサック数はリーグ25位で、EDGE3以下は合わせて3サックのみです。シーズン中のFAやトレードも期待されましたが結局実現しませんでした。したがってEDGE3は必須でしょう。
FAでも数名いないでもないですが、今後も継続的に必要であることを考えればドラフトが妥当でしょう。トップofトップである必要はないのですが、パスラッシュに特化した選手がほしいです。2巡でJonah Elliss、Marshawn Kneeland、Bralen Trice、その他ではMohamed Kamara、Javon Solomon、Xavier Thomas、Gabriel Murphy、Jalyx Huntとかがよさそうな感じでしょうか。
LB
補強優先度：低
指名予想：なし
期待するもの：なし
このポジションは一番Baalkeの意図がわからないところです。2022年にトレードアップしてLloydを指名したと思ったらBPAと称して3巡でMumaを指名。結果彼はSTer、控えにしかなっていません。3巡を使ってすることではないですよね。と思ったら2023年も4巡でMillerを指名。しかも幸い実現しなかったもののトレードアップを模索していたとのこと。
近年リーグがパス偏重なためoff-ball LBは基本的には2人しかいないことが多いです。Oluokunの延長をしたことを考えればスターターは彼とLloydしかありえません。さらに2人がダブついている状況でそれなりの順位での指名はありえないでしょう。あるとすればSTerとしての下位指名ですが、Johnsonも戻ってきてますしその必要性すら薄いと思ってます。UDFAで十分でしょう。Baalkeはこの辺りも指名してきそうですが…
CB
補強優先度：最高
指名予想：1～4巡
期待するもの：スターターワイドCB、計算できる控え
Campbellはケガもあり調子をかなり落とし、チーム1の働きだったWilliamsはカットしてしまいました。スキーム上仕方なかったと思うものの、スタッツ見ると残してほしかった気もします。FAでDarbyを追加しましたがケガも多く年間通してスターターとして見るのは無理があるかもしれません。そして控えはいないようなもんです。Buster Brownはそれなりに出てましたがやっぱり厳しいでしょう。
ニッケルはSavage次第ですが、控えにJuniorでなんとかはなるでしょう。
またCampbellの契約も今年で終了です。更新してほしくはありますが、下手すると来年いなくなる可能性もあり、それも含めてワイドCB上位指名は必須だと思います。
ドラフト前の動きからもそれが伺えて、接触者も上位指名が見込まれる選手が多いです。Quinyon Mitchellがリストされていないことは気になりますが…例年1巡は接触ある選手から選んでいるので、MitchellはJAXの好みではないのかもしれません。
1巡であれば一番の有力候補はTerrion Arnoldですが、17位だと際どいですね。Quinyon Mitchellが指名される場所次第ではトレードアップが必要かもしれません。次点でKool-Aid McKinstryですが、実はプレスカバレッジが多くなると予想されているNielsenのディフェンスではMcKinstryの方が合うかもしれません。ボールスキルは今一つでArnoldの方が目立ちますが、スタッツを見比べるとArnoldより明らかにターゲット数が少なく、そもそも投げさせないタイプのCBということなのかもしれません。コンバイン前にJones骨折が明らかとなりやや評価を落としていましたがPro Dayでは40ydを4.47秒で走ったとのことで大きな問題はなさそうです。予想だとトレードダウンしてもとれるのではないかと言われていますね。
2巡以降でも今年は非常にタレント揃いなのでスターターを張れる選手は十分とれると思います。T.J. Tampa、Max Melton、Renardo Green、Cam Hart、Nehemiah Prirchettなどでしょうか。またニッケルがメインではあったもののJarrian Jonesも魅力的に見えました。
S
補強優先度：中
指名予想：4～7巡
期待するもの：控え、STer
どうやらSavageはニッケルでの起用となるようなので、CiscoとおそらくJohnsonが現状スターターでしょう。なんだかんだJenkinsのスタッツはなかなかですね。穴を埋められるといいですが…
まだ2人とも若手で実力を証明してはいませんが、有望な選手ではあるのでここを無理に置き換えにいく必要はないかと思います。他のニーズもあるためあっても4巡程度でのJohnsonとのスターター争い、下位でのST要員でしょうか。
スターター争いを考えるならCalen Bullock、Tykee Smith、Sione Vakiあたりですかね。
ST
補強優先度：低～中
指名予想：6～7巡
期待するもの：スターターK
昨年のMcManusは序盤はよかったもののその後失速してしまい、そのままいなくなりました。
現在WASから獲得したSlyeと2022年の正KだったPattersonがいます。Slyeはキック力があるもののFG成功率は低く不安です。一方Pattersonは精度が高いもののキック力がなく、50yd超えるとFGの選択肢はほぼありませんでした。キックオフでもエンドゾーンに届かずにリターンされることが多かったです。
キックオフに関してはルール変更によりタッチバックするよりギリギリを狙った方がいいのでキック力より精度が求められるようになったと思いますが、FGは当然飛距離が大事です。もし有力な選手がいるなら指名するのはありだと思います。現実的にはUDFAで1人連れてきて競わせる感じでしょうか。Josh Lamboがダメになってから安定しないですね…
あと最近UFLのMichigan PanthersのJake Batesが60yd以上のキックを連続で成功させたようで話題になっていました。彼を引っ張ってこれたら非常にうれしいですが難しいでしょうか。
その他は全く必要ないですね。Cookeもまだまだトップレベルでやれます。MatiscikはAll-Proなんで心配してません。
まとめ
現在、接触した候補者のポジション毎の人数は以下になります。
それと上記を踏まえると現在のニーズとしては
CB=WR＞EDGE=DL＞＞IOL＞OT＞S＞＞ST(K)＞＞RB＞QB=TE=LB
といった感じでしょうか。
そして現在JAXが持っているピックは以下となります。
昨年に比べると少なく感じますね。Ridley、Mac Jonesで3、6巡のオリジナルピックがなくなり、Jawaan Taylor、Arden Keyの補償ピックで3、6巡が増えているため数としては昨年のトレードで4巡を増やした分を合わせれば8つですね。
現時点で考えられるおおまかなシナリオとしては、
1巡WRの場合
- 1巡トレードアップしてTop10に入り、Nabers or Odunzeを指名。
- Aiyukなどを今年の1巡+αで獲得。
- 17位にStayしてBrian Thomas Jr.を指名。
- トレードダウンしてAdonai Mitchell、Xavier Legetteなどを指名。
この場合残った4巡まででEDGE、DL、CBを指名でしょう。
1巡CBの場合
- 少しトレードアップしてQuinyon Mitchell、Terrion Arnoldを指名。
- 17位にStayしてTerrion Arnold、Kool-Aid McKinstryを指名。
- トレードダウンしてKool-Aid McKinstry、Nate Wiggins、（T.J. Tampa）を指名。
この場合は2～3巡でWR、その他でEDGE、DL、IOLなど指名。
1巡EDGE or DLの場合
17位StayでJer’Zhan Newton、Byron Murphy II、Jared Verseを指名。その後は2～3巡でWRとCB、4巡でDL or EDGE、IOLを指名。
といった感じでしょうか。詳しい指名予想しませんが各ポジションで挙げたような選手を指名する感じかなぁと思ってます。
去年のドラフトが大失敗だったので、とにかく今年はトップ100までの指名はスターター（DL、EDGEならローテーション要員でも可）を確保してほしいです。何度も言いますが強いチームは基本そうしてます。
BaalkeがGMになってから
2021年 Lawrence〇、Etienne〇（2021年はケガで全休）、Campbell〇、Little×、Cisco〇（2021年は控え）
2022年 Walker〇、Lloyd〇、Fortner△（出てるけどダメ）、Muma×
2023年 Harrison〇、Strange×、Bigsby×
と基本2,3巡の成績が悪すぎます。今年がどうなるか見ものですね。
個人的にはトレードダウンでMcKinstry、トレードアップでLegette、3巡でMashawn Kneeland、Michael Hallあたり、4巡でOL、DL or EDGEとれなかった方というのがいいのかなぁと思っていますがいかがでしょうか。もしくはWRパターンでBrian Thomas Jr.指名からのMax Melton or Renardo Green、とかでもありですかね。
まぁとにかくいいドラフトになることを祈ってます…たぶん期待は裏切られるんだろうなぁ…
