Jaguars Note

NFL Jacksonville Jaguars(ジャクソンビルジャガーズ)の応援ブログ

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Calvin Ridleyトレード!

少し前になってしまいますが、トレード期限最終日にびっくりするニュースが飛び込んできました。国内のファンからはあまりいい意見を聞かないですが、現地では結構ナイスムーブだと言われています。僕個人としてもなかなかいい感じだと思っています。少し特殊なトレードなので少しまとめてみます。

Calvin Ridleyトレード!

JAX RECEIVE ATL RECEIVE
WR Calvin Ridley Conditional Draft Capital

さてこのトレードの対価が少し分かりづらいのですが、おそらく下記の通りです。

Year Condition Pick
2023 期日までに復帰 →5R
期日までに復帰できず →6R
2024 2023年のRosterに残る →4R
プレータイムの条件を満たす →3R
契約延長する →2R

Ridleyのスタッツ

Year G GS TGT REC REC% YDS Y/REC TD YAC/REC LNG DRP%
2018 16 5 91 64 70.3 821 12.8 10 5.7 75 11.1
2019 13 10 91 63 69.2 866 15.3 7 2.2 36 4.5
2020 15 15 137 90 65.7 1374 8.3 9 3.1 63 8.2
2021 5 5 51 31 60.8 281 10.0 2 3.0 22 8.8

スピードのあるルートランナーで、当時のAlabamaはランヘビーだったらしくスタッツはそこまで圧倒的なものは残していないもののPFFのビッグボードではポジションランク1位に選出されました。そして2018年ドラフトにて1巡26位でATLに指名されました。

ルーキー時代は当時の大エースJulio JonesMohamed Sanuに続くWR3でしたが、ルーキーとしては十分の活躍。翌年はWR2として同程度。2020年にはJulio Jonesが怪我をしたこともありターゲットが集まりチームのリーディングWRとなりAll-Pro 2ndにも選出されました。なお、ルーキーから3年連続でレシービングTD数はチームをリードしています。そして翌年は下記に示すようにメンタルの問題で5試合のみでシーズンエンド。

Ridleyの問題

そもそもなぜ彼は出場停止になっているのか。

Calvin Ridleyは2021年に5試合に先発しましたが、「メンタルの問題」を抱えていたようで11月に一度フットボールから離れてメンタルの回復に集中する、と発表しました。

その後、2022年3月に突如NFLの試合で賭博を行ったとしてNFLから無期限の出場停止処分を課されました。どうやら11月にチームから離れた後にATLの試合で賭博を行ったようで、コミッショナーは「NFLの試合での賭博は最も重大なリーグ規約違反であり、最も重い処分を受けるべきものだ」とコメントし調査が行われましたが、試合の公平さが危険に晒されることはなかったようです。

Ridley自身はその行為を認めた上で、「自分は1500ドルを賭けただけでギャンブル依存症ではない」とコメントしており、処分の重さについてはついては納得いっていないようです。しかもどうやら彼はATLの勝利に賭けていたとのことですし、なんかかわいそうな感じもします。とはいえ違反は違反ですから仕方ないですね。

2023年2月15日以降にリーグへの復帰を「申請」することが可能となっており、同シーズンに「復帰」できる保証はありません。

チームにフィットするのか

WRは今年Christian KirkZay Jonesと契約し、彼らと2021年にFAで獲得したMarvin Jonesがスターターとして出場していますが、メディアからも明確なWR1がいないことは指摘されていました。

もしRidleyが全盛期の働きができるのであればJAXは念願のWR1を手に入れることになります。また、RidleyはTD数でルーキーからチームをリードしていることを考えると、RZにも強いタイプと思われます。今年のJAXはWeek 8までRZへの進入は2位タイなのに対し、RZからのTD率は24位、という記録からも分かるようにRZがクソほど弱いです。もちろんその原因はWRに限らずLawrenceやコーチ陣にもあるのでしょうが、RZに強いRidleyが加入することでこの問題が大きく改善する可能性があります。

最後に

このトレードは成功か、と言われると現時点では正直不確定要素が多くわかりません。①出場停止の解除、②メンタルの問題、③ブランクによる能力低下、という問題点をクリアして初めて成功と言えるでしょう。

とはいえ、全盛期はリーグトップ10に入るWRだったことは間違いなく、それを5巡+2巡で手に入れられるとしたら非常にお得ではないでしょうか。5巡に関してはJAXが指名したところでRosterにすら残らないことは目に見えています。また、復帰できなかったとしても6巡のみですし同様の理由でリスクはほぼありません。一番怖いのは復帰してRosterには残ったものの全盛期には程遠いパフォーマンスだった場合です。その場合5巡に加えて4巡 or 3巡を渡すことになります。復帰するのであればWR1として活躍してくれないと困りますね。

JAXは元々今年は再建期の序盤であり、来年または再来年にプレーオフを賭けているチームです。成績不振から一時はJosh Allenトレードの噂まで出ており売り手になると思われましたが、買い手としてローリスクハイリターンなトレードをしたことは賞賛すべきところな気がします。結果はどうなるかわかりませんが来シーズンに少し楽しみができました。それ次第ではドラフト戦略も変わってきそうですね。