コーチングスタッフも決まりオフシーズンに向けて本格的に始動したところですが、補強ポイントの整理などのためにも簡単にポジションごとにまとめていこうと思います。まずはQBから始めていきますが最後までやっていけるか不安です。PSで出ずじまいの人もいくらかいましたが、シーズンで試合出た人に限定していきます。1試合だけとかも省きます。
※なお、内容は素人目の感想に過ぎないので何か間違いやご意見等あればご教授ください。
各々のシーズンの個人的な評価を追記しました。将来性とか加味してしまうと甘々になりそうなので基本的にはシーズンのみの評価です。
Roster
シーズン前
2021年最初は希望に溢れた年だった。Andrew Luck以来の10年に1人の逸材とも言われFreshmanから全体1位を確実視されていたTrevor Lawrenceがドラフトエントリーすることもあり、2020年シーズン中からドラフト全体1位をかけてNYJと熾烈な戦いを演じた。途中でMinshewを下げてGlennonやLutonを使うというやや疑惑のタンクではあったものの途中でNYJが勝ってくれたこともあり無事に全体1位に。Meyerが就任しOSUつながりでJustin Fieldsもあるか、急に評価を上げてきたZach Wilsonもあるかなど噂はあったものの無難にLawrenceをドラフト。
ドラ1QBはBlake Bortles以来だがしばらくフランチャイズQBと呼べるQBはおらず、今後10年を背負いスーパーボウルへ導いてくれるQBがついにJAXに現れた!と興奮しました。
オフ中にはMeyerと縁があるAlex Smithがメンターとして契約するとの噂もあり、契約一歩手前まで言ったとの情報もありましたが結局は引退。ベテランQBと契約してほしかったところでしたがUFAでSFからBeathardを引っ張ってきました。
また、LawrenceとMinshewをスターター争いをさせてキャンプ中でもスナップを分け合っていましたが、プレシーズン終了後に6巡と引き換えにMinshewをPHIにトレード。Beathardが3番手にしてはサラリーが高く、最初からMinshewをトレードする予定だったことも考えられますが、だったらなぜキャンプ中のスナップを分けていたのか…Meyerの謎采配の一つです。最初からLawrenceと決めていたけどMinshewがスターターを希望しているから不満が出ないように競争させる体にしたのか。
そんなところでQBは2人、PSに置いたりもしていましたが最後まで53人には2人のままでシーズン完走。
成績
G | GS | ATT | COMP | COMP% | YDS | YPA | TD | INT | Drop | Drop% | Sack | Rating | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Trevor Lawrence | 17 | 17 | 602 | 359 | 59.6 (29) | 3,641 (17) | 6.0 | 12 (28) | 17 (1-T) | 37 | 9.3 | 32 (17-T) | 71.9 (29) |
C.J. Beathard | 1 | 0 | 2 | 2 | 100 | 33 | 16.5 | 0 | 0 | 0 | 0.0 | 0 | 118.8 |
シーズン振り返り、2022年への展望
蓋を開ければいろいろなことが重なりまぁなんとも残念な結果に。一番良かった点としてはチームの未来であるLawrenceが大きな怪我をせずにシーズンを終えられたところ。まずはここを褒めたいです。正直今年は色々チームに問題がありすぎたのでノーカウントにしたいところですが、とりあえず個人の評価については以下。
#16 Trevor Lawrence
評価:C+
ドラフト時のLawrenceの長所としては、
- 肩の強さ
- 処理速度
- ポケットワーク
- ラン能力
が挙げられていました。
1. 肩の強さ、4. ラン
もはや説明は不要でしょう。今後にも期待です。
2. 処理速度
こちらに関してはNFLレベルへの適応に苦戦していた様子。カバレッジやブリッツについてもまだ十分に読めていない部分が多く、それによりINTを量産してしまいました。これについては今オフでも大きな課題の一つと思われます。
3. ポケットワーク
JAXのOLはお世辞にも良いとは言えませんでしたが、プレッシャーに対して上手く処理しており、プレッシャーを受けた際のサック率は同じルーキーのZach WilsonやJustin Fieldsと比較しても10%程度低かったようです。
また欠点としては、
- 投げ捨てができない
- ターゲットをロックしてしまう
- パス精度
が挙げられていました。
1. 投げ捨て、2. ターゲット
確かに投げ捨てのタイミングを逃し、ターゲットに固執してしまう部分が多々見られた。これについてはもちろん本人が改善すべきポイントでもあるが、それに加えて
・WRがオープンになれなかったこと
・自分が打開しなくてはと気負った結果、ビッグプレーを狙いすぎたこと
も原因ではないかと思う。
3. パス精度
今オフで一番改善しなくてはならないのはここだと思う。パスが上擦ってしまったり、RBへのスイングなどの簡単なパスが乱れたりすることが多かったように思える。実際のパス精度(キャッチとドロップを含めた修正パス成功率)を最低試行回数(一番投げた回数が多い選手の50%以上)の範囲で見ると、
ADJ% | 順位 | ルーキー内順位 | |
---|---|---|---|
Deep | 33.9% | 24/27位 | 5/5位 |
Middle | 57.5% | 18/22位 | 1/2位 |
Short | 80.3% | 22/27位 | 2/3位 |
Behind LOS | 95.3% | 8/19位 | 2/3位 |
全体的に悪い中でショートパスやRBへのパスに関しては順位ほどの差はついていないものの、やはりミドル〜ロングパスの精度が悪い。やっぱり無茶投げが多かったのも要因となっている印象。インターセプトについては意外と距離に関わらず満遍なくされていました。大学ではロングでWRがワイドオープンになることが多いため簡単に通していた部分がNFLだとオープンにならずに細かい精度が必要となった結果、弱点が露呈してしまったのか。
コーチングやプレーコール、WRのドロップ・セパレートできずオープンになれない、オフェンスの反則などの問題により他チームと比べても厳しい状況であったことは確か。PedersonがHCとなり、周りを元QBで固められてコーチングやプレーコールは昨年よりは確実に良くなるはず。また、WRやOLについては正直Baalke次第にはなってしまいますがFA/ドラフトで補強ポイントになってくるはず。そこが上手くいけばそれだけでも相当に成績は改善するのではないかと思っています。それに加えて上記のポイントが改善されればPHIで2年目のCarson WentzがMVP級の活躍を見せたように劇的な結果を残す可能性は十分にあると思います。Lawrence本人もインタビューなどからは勤勉で人との関係性もうまくやれそうで頭もいいという印象を受けるのでしっかり一つずつ課題を潰してくれることを期待。
シーズン中には他のルーキーQBの成績と比較してLawrenceを悪く言ったり既にバストだとか言っている人はいましたが、多分その人はスタッツだけで試合を見ていないのだと思います。まぁかのPeyton Manningもルーキーの時には28INTと量産していましたし(TDもたくさんとってますが…)、ルーキー時のことで評価なんてしようがないと思いますけど。まぁそれでも確かに期待通りの活躍とは程遠かったのは否定できません。でも才能の片鱗はしっかり見せているので今後に期待できるのは間違いないです。シーズン最後のIND戦は前半ほぼ完璧でしたしいいイメージで来シーズンを迎えられるといいですね。
# 3 C.J. Beathard
評価:B
Beathardはなんやかんやで2番手となりましたが、プレシーズンでは文句なしの出来で、調子の悪かったMinshew以上にも見えました。レギュラーシーズンでの出場はWeek 9のBUF戦でLawrenceが足を怪我して一時離脱した際に数プレーのみ。その僅かなプレーも完璧にこなし、Lawrenceが戻ってくるまで一切崩さずに繋いでくれた。これなら来季も任せられそう。まぁ出番がないことを祈ります。
2022年の契約状況
Beathardの契約はまだ残っているため2番手は彼で継続。来季に向けて再度Jake Lutonと契約したようなのでシーズン始まるまではこの3人でいくのではないかと予想されます。したがって今オフにはドラ外で契約することはあってもドラフト・FAでの動きはないはず。Lawrenceがルーキー契約で安いうちにスーパーボウルに行きたい!いやせめて地区優勝争いに絡んでプレーオフにコンスタントに行けるようになってほしい!