いよいよ2022リーグが開始となり、FAが解禁となりました。1週間近く経ってしまいこれから第一波は終わり一段落といったところですが、体調不良やらなんやら重なり情報を追うので精一杯でした…
どうやらJAXは初日からかなり注目を集める存在となっていたようですね。主に悪い意味のようですが…。現在リーグ下位のチームであるNYJやDETが堅実な補強をしているのを見て羨ましさを感じ、JAXだけ取り残されそうな気がして不安になってはいますが、昨年よりは動きがあるだけマシかもしれないし、HCも信用はできるのでその点はまだ信じておきたいところです。まぁ愚痴ばかり言ってはいますが結果さえ出してくれればいくらでも手のひら返します。
現時点で契約した7名について簡単にまとめておこうと思います。基本的にはOverpayとなっていますが、チーム事情など考えれば仕方ない部分もあるかと思います。また、Baalkeの方針なのか基本的に結果を出しているベテランよりはまだ成長過程の伸びしろのある選手を獲っている傾向があるようです。確かに今回の7名でも確かな実績を残しているのはBrandon Scherffのみですね。年齢のこともあるし長期のチーム作りを考えると正しい選択なのかもしれませんが、これがうまく転んでくれるのでしょうか…
2つに分けて書いていきます。まずはまだ批判の少ないディフェンスの方からです。
Foyesade Oluokun
選手について
LB Foyesade Oluokun 6-2 215lbs 26歳 (UFA/ATL)
College: Yale Entry: 2018 Draft, 6R, #200 overall, ATL
大学時代はS/LBとしてプレーし2018年LBとして6巡でATLに指名された。LBにしては体重が軽いが非常に身体能力の高い選手。3年目からスターターに定着し、昨年はタックル数でNFLをリードし、ミスタックル率は8.7%と全LBでも低い方となった。
彼もMyles Jackと同じく2021年に4-3→3-4へ変わったことによりWLBからMLBへ役割が変更された。それからJackがパフォーマンスを落とした一方、彼はキャリアハイのシーズンを過ごした。シグナルコーラーも兼務している。
ランディフェンスでは、ブロッカーをかわしてタックルに向かうことができ、キャリアーに向かうスピードも速い。昨年のJAXではLBがOLにブロックされることが多くランディフェンスが22位と低迷した原因の1つとなっているため、それを改善させることが期待される。大学でSをプレーしていたおかげかパスカバーも悪くはなく、過去2年で5INT、10PD。レシービングTEに対してもマンカバーが可能なレベルとのこと。PFFのグレードは悪いが…
DCのCaldwellがN南で年2回対戦していたためよく見ていたのかもしれない。
契約
期間 :3年(2025/UFA)
総額 :45M
保証 :28M(2022, 2023年のベースサラリー + サインボーナス)
年平均:15M
Base | Signing | Roster | Workout | Cap Hit | Dead Cap | |
---|---|---|---|---|---|---|
2022 | 1.5M | 4.17M | 0.5M | 0.5M | 6.67M | 28.0M |
2023 | 14.0M | 4.17M | 0.5M | 0.5M | 19.2M | 19.2M |
2024 | 13.0M | 4.17M | 1.5M | 0.5M | 19.2M | 4.17M |
またしても高額契約。特別なのは3年目の2024年のリーグ開始5日目(3/20頃)にカットされていなければ毎ゲームのRosterボーナスとは別に1Mのボーナスが与えられるよう。2024年のデッドキャップは小さめなので振るわなかった場合に2年でカットは可能。
感想
評価:B+
やっぱり高いのでやや評価は下げたが人選としては個人的には好み。
Myles Jackの相方としてランストッパーかつカバーも可能なILBが確かに求められていた。なので契約後は彼の加入によりJackと組んでなかなかよいLBルームとなるのではと思っていたが、なんとJackが放出されPITへ。確かにSchemeには合っておらずパフォーマンスは年々落ちてはいたが、それでもまさかディフェンスの軸をトレードでもなくリリースとは…悲しい。そうなるとOluokunの相方が必要。今のままだとQuartermanか。UDFAのDylan Mosesも怪我の回復具合では元1巡候補の実力を発揮してくれるかもしれない。昨年1年契約したDamien Wilsonへもコンタクトはとっているようなのでもし安く契約できるなら延長もありだと個人的には思っているところ。パスカバーはダメダメだけどブリッツやランディフェンスに関してはよかったと思っているので。←書いているうちにCARと契約しました。したがって中〜下位でのLB指名は視野に入れる必要がありそう。ただニーズも残念ながら多いのでいけて3巡か。Prospectはあまり調べてないのでわかりませんがそのくらいでとれるLBとするとWyomingのChad Mumaとかは人気みたいですね。
Folorunso Fatukasi
選手について
DT Folorunso Fatukasi 6-4 318lbs 27歳 (UFA/NYJ)
College: Connecticut Entry: 2018 Draft, 6R, #180 overall, NYJ
2018年に6巡で指名後、1年間はほぼプレーなし。2年目は14試合に出場、3年目の後半からスターター定着となりいい成績を残すも、2021年にはHCが代わり3-4→4-3となったためフィットせず成績は悪化。しかしQBプレッシャーとRun stuffをそれぞれ15回以上した8人の内の1人。
役割としては基本的には3-4のNTでランストッパー。パスラッシュはあまり得意とはしていないよう。タックル数はランディフェンススナップの割には多めだがミスタックルも多い。ただランストップ率は10.3%とリーグでも上位、タックルする位置も平均0.8ヤードとリーグで約3位タイでかなりLOS近くでタックルできている。ちなみにJAXのMalcom BrownやDavon Hamiltonは3ヤードほどなのでだいぶ押された位置でのタックルが多くなっているのでその点でも優秀と思われる。
契約
期間 :3年(2025/UFA)
総額 :30M
保証 :20M(2022, 2023年のベースサラリー + サインボーナス)
年平均:10M
Base | Signing | Roster | Workout | Cap Hit | Dead Cap | |
---|---|---|---|---|---|---|
2022 | 1.5M | 3.3M | 0.44M | 0.5M | 5.77M | 20.0M |
2023 | 8.5M | 3.3M | 0.5M | 0.5M | 12.8M | 15.1M |
2024 | 7.0M | 3.3M | 0.5M | 0.5M | 11.3M | 3.3M |
またしてもなかなか高額。2022年のRoster Bonusは15試合分がLTBEとして計上。
感想
評価:C+
金額を抜きに考えると、前年のJAXのランディフェンスは22位と振るわなかったのでランを強化するという意味では妥当な人選と思われる。システムとしても3-4の方がフィットするようなのでそれもまたよし。ただHamiltonとMalcom Brownとの使い分けはどうするんだろう。あまりDLのシステムやローテーションについてはわからないので勉強します。誰か教えてくれると助かります。
結局のところは実績に対して金額がかなり高いし、活躍できる保証はないことを考えると高評価はできないというのが正直なところ。でも来たからには活躍を期待。
Darious Williams
選手について
CB Darious Williams 5-9 187lbs 29歳 (UFA/LAR)
College: Alabama-Birmingham Entry: 2018 Draft, UDFA, BAL
出身がJacksonvilleということで故郷に帰ってきた選手。2018年にBALにUDFAとして契約するもシーズン中にWaiveされLARがClaimし以降2021年までLARに所属し第56回SBにも先発しSB制覇を経験。4年間で46試合に出場し26試合に先発、122タックル、5TFL、27PD、6INT、2FRを記録。2020年にはAll-Pro 2ndにも選出。2021年シーズンは66タックル、3TFL、0INT、9PD。ターゲット時のQB ratingは2020年には59.9だったのが2021年に100.1と悪化している。
契約
期間 :3年(2025/UFA)
総額 :30M
保証 :18M(2022, 2023年のベースサラリー + サインボーナス)
年平均:10M
Base | Signing | Roster | Workout | Cap Hit | Dead Cap | |
---|---|---|---|---|---|---|
2022 | 5.5M | 0.5M | 0.41M | 0.5M | 6.91M | 18.0M |
2023 | 11.0M | 0.5M | 0.5M | 0.5M | 12.5M | 12.0M |
2024 | 9.0M | 0.5M | 0.5M | 0.5M | 10.5M | 0.5M |
Roster Bonusは14試合分がLTBEとして2022年のサラリーに計上。
契約の内容としてはなかなかいい内容だと思います。サインボーナスが少ないので、期待はずれだった場合には3年目にカットすればデッドキャップはわずか0.5Mで10Mはキャップセーブできます。また、働きがよければ再構築もしやすくなりそうです。
感想
評価:A-
契約はまたややoverpayではありますが、エースではないものの安定したSB優勝チームのスターター選手を獲れたという意味では上々の結果だと思います。2020年から成績が落ちているのは少し気になりますが…今年はRamseyがスロットとかで使われることが多かったとか聞いたのでそのあたりのシステムの変更が影響あったのでしょうか?
JAXの現在のCBのスターターはShaquill GriffinとTyson Campbellがおり、Tre Herndonと今FAで再契約、Chris Claybrooksは残留といった形になっている。アウトサイドは前者2人で確定でスロットとしては正直戦力がかなり落ちるのでここをFAかドラフトで補強が必要とは考えていた。しかし今回契約した彼もスロットは4年間で113スナップのみ(うち92スナップが2021年)であり、直近でややスロットが増えてはいるものの基本的にはアウトサイドの選手。どういうことかと思ったら、一応Baakleによれば、
- スロットのためでなく可能な限り最高な選手を獲得することがCB獲得の方針であったこと
- インサイド、アウトサイドともにプレーできる能力があること
- Jacksonville出身の選手であること
などが獲得の決め手となったよう。また、最終的にフィールドにはベースとしてベスト2を、ニッケルであればベスト3を出すため、その組み合わせがどうなるかは、コーチや選手次第であり、彼らはその役割を勝ち取らなければならない。とも言っており、誰がアウトサイドで誰がスロットかも現時点では決めてはいない様子。ただおそらくベスト3となるとWilliams、Griffin、Campbellというところは揺るがないと思う。そうなると、昨シーズンを通してCampbellはスロットでは機能せずアウトサイド専門だということがわかったのに加えて個人的に成長株でもあるしスターターとして使ってほしいので、そうなるとあとの2人でスターター・スロットの争いになるのかなと思う。まぁGriffinも全然スロットやってないのでどちらかと言えばWilliamsになる気はしますが。キャンプで色々試した上でいい方向に決めていただきたいです。