Jaguars Note

NFL Jacksonville Jaguars(ジャクソンビルジャガーズ)の応援ブログ

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新DC

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さて、次に来たのはまた大事な役職であるDC。OCに関してはPedersonがプレイコールもするしオフェンス出身なので影響は大きくないかもしれませんが、DCに関してはPHIでもJim Schwartzにディフェンスのほぼ全権を与えていたとのことですし、この人選は相当重要になるのではないかと思われます。これも公式からの発表はありませんが、すでに決定したとの情報もありファンの間でもざわついています。それがMike Caldwell!なんですが…うーん、全く聞き覚えがない。なので少し調べたことを書いておこうと思います。

 

Mike Caldwell (Isaiah “Mike” Caldwell, Jr.) 50歳

選手時代

Middle Tennessee State UniversityでLBとしてプレー。1993年のドラフト3巡で当時あのBelichickやNick Sabanが指揮していたCLEに指名され3年間プレーし、その後BAL、ARIを経てから1998年にPHIへ。4年間で221タックル、5サック、3INTを記録し、2002年にCHIへ。2003年にCARにてプレーしたのを最後に引退。なお、HCのPedersonとは1999年にチームメイトだった。

コーチ時代

2008年にPHIでDefensive Quality Control Coachとしてコーチングキャリアを開始。2010年にはアシスタントLBコーチ、2011年にLBコーチに昇格し2012年まで所属。なお、2009~2012年にPedersonがOffensive Quality Control Coach、QBコーチとしてともにAndy Reidの下で働いていた。2013年に現TB HCのBruce Ariansの指揮するARIで現TB DCのTodd Bowlesの下で2年間ILBコーチとして働く。2015年にTodd BowlesがNYJのHCとなった際にともにNYJへ移動しアシスタントHC、ILBコーチとして4年間働きTodd Bowlesの解雇とともにNYJを退団、2019年にTBのHCにBruce Arians、DCとしてTodd Bowlesが就任したのとともにTBのILBコーチとして2021年まで所属し2020年にはSB制覇を経験。
以下に経歴を表にまとめました。※データはPFRより

  所属チーム 役職 失点 喪失ヤード チーム成績 備考
2008 PHI DQCC 4 3 9-6-1 CCでARIに敗北
2009 PHI Assistant/LBC 19 12 11-5 WCでDALに敗北
2010 PHI Assistant/LBC 21 12 10-6 WCでGBに敗北
2011 PHI LBC 10 8 8-8 -
2012 PHI LBC 29 15 4-12 -
2013 ARI ILBC 7 6 10-6 -
2014 ARI ILBC 5 24 11-5 WCでCARに敗北
2015 NYJ Assistant HC/ILBC 9 4 10-6 -
2016 NYJ Assistant HC/ILBC 28 11 5-11 -
2017 NYJ Assistant HC/ILBC 22 25 5-11 -
2018 NYJ Assistant HC/ILBC 29 25 4-12 -
2019 TB ILBC 29 15 7-9 -
2020 TB ILBC 8 6 11-5 SB制覇
2021 TB ILBC 5 13 13-4 DPでLARに敗北

昨シーズンのJAXディフェンス

JAXの2021年のディフェンスはJoe CullenをDCとして今までのSEAからの流れ?の4-3から3-4のSchemeに変更。数試合(対BUF, IND)では鬼のようなディフェンスを見せるも継続性に欠け、結局の成績は以下の通り。

  失点/G 喪失ヤード/G 喪失ヤード(パス)/G 喪失ヤード(ラン)/G ターンオーバー
Stats 26.9 353.1 228.0 125.1 9
順位 28 20 17 23 32

まぁ全部悪いんですが、特にターンオーバーが9というのは残念すぎる。あとは調子悪いときにはランが全く止まらない、スクリーンやTEへのパスが永遠に出続けるなど見ててストレスかなり溜まってました。

正直Cullen自体は選手からの信頼も厚かったみたいだし、どう考えてもFA・ドラフト・Roster構築が悪かったこと(FA補強はJenkinsはじめ目立った活躍はできず、C.J. Hendersonのトレード、ドラフトでCiscoをとるもWingardを頑なに使い続けて出番を与えない、などなどきりがない…)を考えると、もう1年継続でもいいんじゃないかなぁと思っていたところ、あっさりとKCのDLCへと再就職が決定。その後も一時期HC候補にも挙がっていたVic Fangioの可能性も噂されましたが、結局Caldwellに収束。

現地の反応、個人的な感想

現地ファンの反応を見る限りは概ね反応は良好の様子。DCとしては評価の高いTodd Bowlesの下で長年働いていることが理由なのかとは思います。また、リーグトップレベルのLBであるDevin WhiteやLavonte Davidを擁し、特にDevin Whiteを育てた功績は大きいかと思います。

Schemeに関しては、PedersonはPHI時代にはJim SchwartzがDCを務め4-3でいかにDLでプレッシャーをかけるかという感じでやっていたようですが、DCがCaldwellになることでおそらく現状の3-4は継続になるのではないか、とのこと。これは2021に4-3から変えたばかりの選手にとっては助かると思われます。Todd Bowlesのディフェンスを見る限り、TBのように非常にアグレッシブかつ破壊的なSchemeになるのではないかと期待されている様子です。

また、上司のBruce Ariansからの評判も極めてよく、以下のように言われている(翻訳サイトで翻訳しただけなので不自然な部分はありますが、概ね意味は通じるかと…)。

「MikeはArizonaでもNew Yorkでも素晴らしい仕事をしてくれた。彼はとんでもないコーチだ。彼はコーディネーターであるべきで、彼とLarry Footeはいずれコーディネーターになると思う。彼は選手たちと本当によくやっているし、準備万端だ。」

 

また、Devin Whiteも相当彼を慕っているようでそれも今後が楽しみになる要因の一つです。

 「Caldwellは、私がこれまでにプレーした全てのコーチの中で、最も有意義で、最もインパクトのあるコーチでした。そして、それはすべて彼がゲームの研究者であることから始まります。なぜならCaldwellはNFLで11年間プレーし、あらゆる状況を経験した素晴らしい選手だったからです。そして、そんな経験のある選手にコーチをしてもらうのは私にとって初めてでした。それについてとてもありがたく思っていますし、彼は多くのことをもたらしてくれています。練習場に足を踏み入れると、毎日が充実しています。いつも試合内容をメールで送り、私は「ゾーン・ドロップをもっとうまくできるようにならないといけない」と言っています。というのも私はゾーン・ドロッパーではなく、いつもマンツーマンで人を追いかけたりブリッツしたりするタイプのLBだったからです。でも、私のゾーン・ドロッピングを見てください。ルートも読めてるし、ルートのコンセプトも理解できているし、いろいろなことがうまくいっています。それは全て彼のおかげです。なぜなら彼は時間を惜しまないからです。もしあなたが偉大になりたいのなら、彼はあなたを後押ししてくれるでしょう。時間が来たら帰る支度を始める人がいますが、Caldwellは、私が最高になれるようにそれ以上のことを進んでやってくれます。だから、彼には本当に感謝しているし、彼が私のコーチであることに本当に感謝しています。」

 

こんなのを聞いたら期待せずにはいられない。特にJAXにはPro Bowlレベルの力を持つMyles Jackがいます。彼はここ2年ほど不振が続いてはいますが一度はPro Bowlにも選出されていますし実力に関しては文句なしです。彼の下で学ぶことでTBのLBのような活躍をしてくれるとうれしいですね。また、2020年1巡のK'Lavon Chaissonは今年も振るわずバストへの道をどんどん進んでいますが、彼にとっても今回の彼の起用が大きな転換点となり大きく成長してくれることを期待しています。逆にそれでもだめなら5年目オプションもないですし、次かその次のシーズンでチームを去ることになるでしょう。Ramseyの対価ということもあってできれば活躍してほしいのですが…

今後も続々と穴が埋まってくるかと思いますが楽しみにしていきたいと思います。