まずは昨年のドラフトの振り返りをしていこうと思います。基本的にはもちろんJAXのドラフトの評価は低かったのですが、なぜか13位くらいにつけているサイトがあって何を考えているんだろうと思いました。
2017年もそうでしたがJAXが勝ち続けられないのはFAである程度戦力が揃ってもドラフトで当てないからだと思っています。一応10/13人がRosterには残っているもののスターターはAnton Harrisonのみ。スターターがそれしか出てこないようじゃ普通にだめでしょう。
- 1巡27位 OL Anton Harrison
- 2巡61位 TE Brenton Strange
- 3巡88位 RB Tank Bigsby
- 4巡121位 LB Ventrell Miller
- 4巡130位 DL Tyler Lacy
- 5巡136位 EDGE Yasir Abdullah
- 5巡160位 DB Antonio Johnson
- 6巡185位 WR Parker Washington
- 6巡202位 CB Christian Braswell
- 7巡208位 DB Erick Hallett II
- 7巡226位 OL Cooper Hodges
- 7巡227位 DL Raymond Vohasek
- 7巡240位 FB Derek Parish
- UDFA WR Elijah Cooks
- 最後に
1巡27位 OL Anton Harrison
2回のトレードダウンの末にFAでKCに行ってリングを手に入れやがったJawaan Taylorの後釜として彼を指名しました。パスプロには定評があるもののRT経験はなく適応できるか心配でしたがその点は全く問題なくスムーズに移行してくれました。プレシーズンでは怪我で少し出遅れたものの開幕後は欠場なくオフェンスのスナップの96%に出場。そして今年ドラフトで指名されたOTの選手との比較が以下の通り。
Player | Team | Draft | G | Snap | Pos% | Pressure Allowed | Penalty | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Total | Run | Pass | LT | RT | Sack | QBHit | QB Hurry | QB Pressure | |||||
Paris Johnson Jr. | ARI | 1R/#6 | 17 | 1130 | 445 | 685 | 0 | 100 | 8 | 8 | 26 | 42 | 12 |
Darnell Wright | CHI | 1R/#10 | 17 | 1127 | 482 | 645 | 0 | 100 | 7 | 3 | 41 | 51 | 11 |
Broderick Jones | PIT | 1R/#14 | 15 | 832 | 382 | 450 | 14.8 | 85.2 | 5 | 5 | 24 | 34 | 2 |
Anton Harrison | JAX | 1R/#27 | 17 | 1112 | 411 | 701 | 1.1 | 98.9 | 5 | 2 | 20 | 27 | 7 |
Blake Freeland | IND | 4R/#106 | 14 | 701 | 275 | 426 | 18.7 | 81.3 | 4 | 4 | 37 | 45 | 7 |
Dawand Jones | CLE | 4R/#111 | 11 | 712 | 293 | 419 | 0 | 100 | 3 | 3 | 15 | 21 | 2 |
1試合毎のサック数こそDawand JonesやBlake Freelandにやや届かないものの17試合に出場してこの結果は立派です。より上位に指名された選手にも劣らない結果でしょう。
しかも、序盤にいきなりChris JonesというラスボスにボコられたもののWeek8でのPIT戦での被サックを最後にWeek10-18はサック0と素晴らしい活躍。BosaやHendrickson、Garrettなどのリーグトップレベルの選手相手もいただろうにすごいと思います。またDROY様のWill Anderson Jr.とも多くマッチアップしていますがHOU戦は2試合で1QB Hurryのみとほぼ完封していたようです。
ただ、世間の評価がそこまで高くないなのはランブロックがいまいちだからでしょうか。JAXのOLが全員終わってるので彼に問題があるのかコーチ陣に問題があるのかはわかりませんが、来年には改善してくれるといいですね。そうなればリーグでもトップレベルのRTになれるはずです。
とにかく今のところは当たりと言っていいでしょう。シーズン後に肩の手術をしたようですので、しっかり回復してもらってまた元気な姿がみたいものです。
2巡61位 TE Brenton Strange
がっかり指名第一号。活躍で見返してほしかったんですが、想像通りの結果で終わりました。基本的には前評判通りブロック要員。ブロックはまずまずいいとこもあったようです。
レシービングのスタッツは14試合に出場して5rec、35yds、1TD。
2巡ですよ?これが5巡で指名したFarrellであればまぁ許せますが一体なにをやっているのか。EngramというエースTEがいるというのもありますが…だったらFarrellもいるしTEはいらなかったのでは、と思わずにいられません。むしろOGのTorrenceあたりがほしかったです。彼がどの程度活躍したか知りませんが。
来年もEngramいる以上どうせ同じような使われ方するだろうしスタッツが伸びるとは思えません。普通にバストでしょう。
3巡88位 RB Tank Bigsby
指名したときは3巡ということに疑問を覚えはしたものの彼自身は好きな選手だったので割と好意的にとらえてました。ETNとスナップを分け合っていい感じに活躍するだろう、ショートヤードが取りやすくなるんだろう、と。
決してそんなことはありませんでした。スタッツとしては50Att、132yds、2.6yds/Att、2TD、2Fumble。がっかりです。ショートヤードは全然取れないし、プレシーズンに懸念していたファンブルが結局レギュラーシーズンでも改善しませんでした。これはRBコーチが変わってよくなるんでしょうか。まぁ擁護するところとすればOLがゴミだったことでしょう。132ydsのうち、接触後に117ydsとなっています。ほぼほぼLOS付近でディフェンダーいましたしね。
来シーズンはRBコーチが変わって少なくともファンブル癖は直してほしいです。活躍の程度についてはOL次第だと思っているので現状あまり期待はできません。できればショートヤードをとれるようになってほしいです。
4巡121位 LB Ventrell Miller
がっかり指名第二号。
シーズン前にIR入ったため評価不能。来シーズンはST要員だろうし期待してない。
4巡130位 DL Tyler Lacy
特に指名時もシーズン中も特段記憶に残らなかった。ローテーション要員にはなってくるとは思います。
5巡136位 EDGE Yasir Abdullah
指名時はアンダーサイズながらパワーとスピードがあり実績もあることからいけるんじゃないかと思っていたんですが、期待外れというかほぼ試合出てない。来シーズンのEDGEのRosterにはWalkerと彼しかいないんですが…。Allenは戻ってくるとは思ってるけどローテーション要員としても厳しそうなのかな。
5巡160位 DB Antonio Johnson
元は1-2巡予想もあった選手でしたが、スピードのせいか5巡までスリップしました。最初はSTerとしての出場にとどまりましたが、Week13くらいから本格的にスナップ数が増え始め主にニッケルCBとしてプレーしていたようです。その頃にはすでに試合を見ていないので何とも言えないのですが、ゲームを変えるものではないとはいえ2INTしていますし、ターゲット時のQB RatingもPFFによると39.2と低いようです。数少ないスナップでの数字ではありますが少なくとも悪い結果ではないでしょう。
来シーズンの役割はニッケルCBのスターターか、あるいはJenkinsがカットされればSSとして出場もあるかもしれません。この不甲斐ない2023年組をなんとか支えていってほしいものです。
6巡185位 WR Parker Washington
6巡で結果も特筆すべきものはない割に評価が悪くない選手。シーズン序盤をIRで過ごした後、復帰後には主にスロットとして出場。Week 13のCIN戦では6Tgt、6Rec、61yds、1TDとまずまずの活躍。結局シーズン通して19Tgt、16Rec、132yds、2TD。
リターナーとしても期待されていますが、スピードがすごいあるわけでもないし今のところはあまり光るものを感じません。AgnewがFAとなりますが、その代わりを担えるとは思えないです。どういう役割で使われるのかまだわかりませんがAgnewと契約しない場合はWRとしてはKirkの控えでリターナーがメインになるかもしれません。
6巡202位 CB Christian Braswell
Rosterには残ったものの出番はSTのみ。特段印象はありません。来シーズンは残るかPSかわかりません。
7巡208位 DB Erick Hallett II
シーズン前にカットされてPSへ。確か1回もActive Rosterへは上がらなかった。彼もこのまま当落線上にいるか来シーズンにはいなくなるか。
7巡226位 OL Cooper Hodges
開幕直前にIRへ。結局どの程度できるのかはわからず。スターターになる可能性は低いと思うので控えとして生き残るかどうか。
7巡227位 DL Raymond Vohasek
シーズン前にカット。
7巡240位 FB Derek Parish
開幕前にカットされPSへ。ところが気づけばPSからもカットされ以後登場せず。
UDFA WR Elijah Cooks
個人的に期待している選手ですが結局ほとんど出番はありませんでした。できれば来年もRosterに残ってブレイクしてほしいですがなかなか厳しいですかね…。
最後に
結局Anton Harissonこそ1巡相当の結果を残したと思いますが、2巡、3巡、4巡とスターターは一人もおらず。5巡のAntonio Johnsonは素質はあると思いますが、その他はせいぜいデプスにしかならないでしょう。ドラフトとしては明らかに失敗だと思います。
以前はPuka Nacuaのように下位やUDFAから活躍する選手が出ることがうらやましいと思っていましたが、チーム力の向上につながるのはやはり順当に2日目までの選手がスターターとなることだと思います。最近の躍進しているチームはもれなくそうです。
昨年のドラフト後にSF時代から交流のあるEthan WaughをAssistant GMとして雇いました。シニアボウルにもBaalkeとともに出席していたようですし、しっかりドラフトにも関与するでしょう。Baalkeの見る目がないことは証明されているのでこれがプラスに働いてくれることに期待します。
キャップの上限が増えたとはいえ余裕があるわけではないのでここで今年はドラフトで今後の主力となる選手を最低3人は確保できないとここからさらに伸びてくるHOUやINDにも敵わないでしょう。Baalkeはじめフロント陣にはもっと危機感をもって臨んでほしいと思います。