ドラフトが近づいてきたので、現時点でのドラフトニーズを確認してみます。その後それぞれのラウンドでのプロスペクトを確認できたらいいなと思っています。カレッジについてはほぼ無知なので現地記事やPFFや届いたドラフト名鑑などを参考にするので偏りが出るかもしれません。
ドラフト指名権
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— Jacksonville Jaguars (@Jaguars) 2022年4月4日
JAXのドラフト指名権は12個で数だけならKCと並んで最多。ただ多いのは6巡で100位以内の指名権は4個。全体1位はあるものの強力な補強ができるかと言われればそこまでの印象。昨年が1, 2巡を2個ずつ持っていたことを考えると物足りなく感じてしまいますね。その充実した指名権を十分に活かせたとは言えないシーズンでしたが。ただ、現時点では昨年の指名自体はそこまで悪くなかったと思っています。起用方法に文句はありますが、しっかりしていればもっと結果は残せたはず。
同じくリーグ下位のDET、HOU、NYJ、NYGなどが上位指名権を複数持っていて大幅な補強をしてくることを考えるとJAXも指名権を増やしたいところですが、今年のドラフトは全体的に、特にQBが不作でありトレードアップしてまで獲りたいと思うようなQBはいません。したがって、JAXの全体1位についても例年ほどの価値はなく、いくらBaalkeがトレードダウンして指名権を増やすのが好きとはいえトレードダウンは難しいのではないかと思います。
以下に12個の指名権を再掲。()の中はトレードしたチームと引き換えにした選手。
ポジション毎のドラフト優先度
各ポジションでの簡単な現状確認と評価を示します。
優先度についてはとりあえずA〜Cの3段階で評価していきます。
QB
優先度：C
2年目の全体1位QBであるTrevor Lawrenceがいるので上位指名はあり得ません。2番手もBeathardで不満はなく、とるなら3番手。
Jake LutonをReserve/Future Contractで確保していますが、ここは入れ替わりの可能性が十分あります。もし気になる選手がいればUDFAで獲るかもしれません。
RB
優先度：B
オフェンスのキープレイヤーのJames Robinson、昨年1巡のTravis Etienneの2人がいますが、Robinsonはシーズン中にアキレス腱の断裂、Etienneはシーズン開幕直前にリスフラン関節骨折、と二人とも怪我という問題を抱えておりシーズン完走は難しいかもしれません。
FAも特に動きがなかったためドラフトで指名するでしょう。しかし、他にもっと大きなニーズがあることやポジションバリューの点から上位指名はあり得ません（昨年はしてしまいましたが…）。2人が怪我した時の穴を埋められる程度でいいので、下位あるいはUDFAでの獲得となると思います。早ければ4巡での指名もあるかもしれません。
WR
優先度：A
昨シーズン前からずっと補強が必要と言われ続けているポジション。今年のFAでAllen Robinsonなどの大型選手の補強を期待されていましたが残念ながら叶わず。Christian Kirkに関しては契約を抜きにすれば素晴らしい選手ですが、基本はスロットのWR。もう一人契約したZay Jonesは何を期待して獲ったのかは未だ分かりませんがせいぜいWR3。残ったMarvin Jones、Laviska Shenault、Jamal Agnew、Laquon Treadwellも残念ながらエースにはなり得ないでしょう。
以上からドラフトでの指名は必須。特にLOSにセットするXタイプWRがほしいので、アウトサイドかつある程度サイズのある選手が欲しいです。今年はJa'marr Chaseレベルのプロスペクトはおらず全体1位はあり得ないもので、2日目の指名、あるいはトレードアップして1巡下位での指名が現実的かと思います。
TE
優先度：A
今年就任したHC PedersonがTEを重用することから大きな改善が必要なポジション。FAでは元1巡のEvan Engramを獲得したものの1年契約であり、Dan Arnoldと共に来年にはFAとなることからドラフトでの指名は必要。他のニーズも考慮すると3巡、4巡での指名が予想されます。
IOL
優先度：A
両GがFAとなり、さらに長年チームのリーダーとして支えてくれたBrandon Linderが引退。これで昨年のスターターIOLは3人ともチームを去ったことに。一方でTyler Shatleyと契約延長、さらにPro BowlerのBrandon Scherffと大型契約。
現状であればC Shatley、LG Ben Bartch、RG Scherffがスターターとなるが、C・LGに関しては決して楽観できず、スターターとなり得る選手をドラフトで指名する必要があり。そうすると上位〜中位での指名が必要。またデプスを考えると下位でもさらに追加で指名すると思います。
OT
優先度：C
※Cam Robinsonと契約延長が前提
Cam Robinsonが2年連続のFranchise Tag指定となり、契約延長も交渉している段階とのこと。また、RTについては以前の会見でJawaan Taylorにある程度満足していることや、Walker Littleと競争させる可能性があることについて言及されています。それを信じるのであれば上位指名する可能性は低いと考えます。
モックではEvan Neal、Ikem Ekuwonuの指名の声もありますが、このオフの動きからするとあまり合理的ではないと思われます。ただ、もしCamと長期契約をしないというのであれば話は180°変わり、優先度は極めて高くなってきます。特にNealに関してはカレッジでLG/LT/RTを経験しているため、1年目はLG、2年目以降にLTとして起用することを考えて指名する可能性はかなり高いと思われます。
IDL
優先度：B
昨年はFAでMalcom Brownを獲得するもラッシングディフェンスに苦しみ、今年のFAではFolorunso Fatukasiと契約。Davon HamiltonとBrownとスナップを分け合うと予想されます。インテリアパスラッシャーとしてはRoy Robertson-HarrisやArden Keyがおりそれなりに形にはなっていそうです。他のニーズの方が優先されるので即戦力の指名はないでしょう。あってもデプスとして下位指名だと思います。
EDGE
優先度：A
JAXはシーズン通してサックが32個で27位タイと少なかく有効なパスラッシュをあまりかけられていませんでした。Duwane Smootも思いのほか頑張ってくれたものの、Josh Allen含めあまり結果を残せていません。今年のFAでも先日Keyを獲得したものの前回記事で記載した通り1年契約であること、インサイドラッシュを期待しているであろうことなどからはEDGEがトップニーズであることは変わりないと思われます。
以上から全体1位を含めた上位での指名が予想されます。
LB
優先度：A
オフにFoyesade Oluokunと契約し、リーグでも上位のLBデュオが形成されたかと思いましたがその直後にドラフトされてからJAXに尽くしてくれたMyles Jackを放出。3-4がベースであることは変わらないので、Oluokunの相棒となる選手が一人必要です。現状であればShaquille Quarterman、Dylan Mosesが候補ですが、両者ともスターターレベルにはありません。そうなると即戦力となり得る選手が必要であり、3巡、4巡での指名が予想されます。
CB
優先度：C
オフにDarious Williamsと契約したことでスロット含めスターター枠は埋まっており、戦力としては十分と考えられます。控えもTre HerndonやRudy Ford、Chris Claybrooksなどの選手に加えてCHIからXavier Crawfordを獲得しています。全く情報のない選手ですがおそらくデプス要員。今年の働きによっては高給取りのShaquill Griffinがカットの可能性もあるので来年には上位指名が必要かもしれません。
S
優先度：B
現時点でのスターターはRayshawn JenkinsとAndre Ciscoとなると思っている。ただJenkinsは以前の記事でも述べたように来年カット予定、またAndrew Wingardも1年契約なので今年中位〜下位での指名はありかもしれません。Daniel Thomasがどの程度計算できるかによっても変わってくるかもしれません。
ST
優先度：C
KのMatthew Wrightはかなり不安であり、追加で契約したRyan Santosoも同じかさらに下のレベルであり期待はできません。いいKが残っているのであれば6巡指名、またはUDFAでの獲得は検討してほしいです。P、LSの追加は不要。
まとめ
以上よりドラフトでのニーズについては概ね以下の順番でいいのではないでしょうか。
EDGE＞WR≧IOL＞LB≧TE＞RB＞DT≧S≧OT≧CB＞QB
※Camと契約延長しない場合
EDGE=OT＞WR≧IOL＞LB≧TE＞RB＞DT≧S≧OT≧CB＞QB
